ダブルダートというのは一体どういうものか、そしてカリフォルニアツインの特徴についてお話ししたいと思います。
まずカリフォルニアツインについてですが、Lostサーフボードのシェイパーであるマット・メイヘム・バイオロスさんとマークリチャーズさんがコラボして生み出されたボードです。これはもう発売して2年近く経つのですごく有名なボードではあるので、今更感はあるのですが、どんな特徴のボードなのか軽く紹介しておこうとおもいます。
LOSTサーフボードとの出会い
ちなみにちょっと脱線しますが、私が生まれて初めて自分で購入したボードがlostでした、もう今から30年近く前ですかね。
それまでは先輩に譲ってもらった右側のオンフィンが折れたボードを使ってました。その先輩に海につれて行ってもらってサーフィンやっていました。のちに自分で折れていたフィンをセルフリペアで付けたのですが、ちょっと角度が微妙な感じになっちゃったりでめちゃくちゃでした。それも懐かしい思い出です。
ちょうどその頃は某スポーツ店でバイトをしていてウインドサーフィンやサーフボードコーナーの販売員をやっていました。
ある日あまり見たことのないデザインのボードが1本だけ入ってきて、それが、lostのボードでした。6.2のぺらぺらのボードで、デッキに巻貝をモチーフにしたグラフィティアート的な絵が描かれたボードでした。
その頃のマット・メイヘムの削ったボードは、それほど売れていなくて、他と差別化するために、そして名前を売るためにデッキに絵が描かれていたようですね。
私は、それがすごく気に入ってしまって販売員なのに取置きをして、その月のバイト代と先輩から借りた金を合わせて購入しました。
そのボードは今はもうないですが、そこそこ浮力もあったけど、初心者には乗りこなすのがちょっと難しい板でした。最近のボードは初心者でも乗りやすいものが多くて良い時代になったなと思います。
カリフォルニアツインの概要
ということで、カリフォルニアツインについてですが、マットさんがマークリチャーズさんのスーパーツインていう有名なモデルがあったんですけどそれを少し改良するともっと良いボードになるんではないかということでマークリチャーズに許可を得て一緒にあれこれ調整して完成させたボードということらしいです。
カリフォルニアツインの全体のアウトラインについてですが、結構ノーズ側の幅が広めになっています。全体的にはクラッシックなフィッシュボードの形になってますが、テールが結構絞られていて、ウイングが入っています。これによってタイトなターンを可能にしています。
最近こうした形状のボード流行ってますよね。
今すごく注目されていて私も欲しいなと思っているんですがALBUMサーフボードのツインベンダーとかツインズマンも同じ形状してますね。
ロッカーは緩めです。カリフォルニアツインのテイクオフの速さはこの緩めのロッカーのおかげですね。
コンケーブはシングルからダブルでコントロール性が高いです。
カリフォルニアツインの特徴的な部分なのですが、デッキがフラットデッキになっています。そしてレールはストンと落ちている感じでいわゆるミディアムレールになってます。カリフォルニアツインはボリュームはあるけどしっかりレールが入れやすいように工夫されていますね。それとフラットデッキなので安定性も高いです。
カリフォルニアツインのフィンセッティング
フィッシュボードの形状ですが3フィン仕様になっています。
ツインでも楽しめますが、ツインスタビが推奨されていてマークリチャーズのツインスタビが純正フィンになっています。よりタイトなターンで攻めたいのであればツインスタビが良いと思います。
カリフォルニアツインのディメンションについて
私は5’9″をチョイスしました、ボリュームは33.5l。私の体重が65キロぐらいなのでちょっとオーバーフローですが、小波で気持ちよくグライドするに良い感じです。
長さ:5’9″
幅:20.75″
厚さ:2.54″
ボリューム:33.5l
LOSTのフルカーボン仕様【ダブルダート】について
LOSTサーフボードが開発したダブルダートは、ブラックダートというテクノロジーが使われたフルカーボン構造です。
コアはストリンガーレスの高密度EPSでそれをカーボンファイバーでまるっとラッピングしてあります。
特徴としては 購入したラブサーフのサイトの説明を見ると「高反発」「最軽量」「高強度」「最高速」みたいな感じで書かれてあります。
確かにちょっとやそっとでは壊れなさそう。すごく値段は高いけど、大事に乗れば一生使えちゃうんじゃないかって感じもします。
それとすごく軽いです。
見た目は黒いし重厚感があるのでなんか重そうな感じだったんですけど、実際持ってみたらあれっってなりました。すごく軽いんですよ。
あと反応が良くて反発するので躍動感のあるサーフィンができます。
カリフォルニアツインに乗ってみての感想
それでは、実際にサーフィンをしてみてどうだったかの感想をお伝えしたいと思います。
ちなみに、モモ腰や腹胸、それからオフショア、オンショアなどいろんな波質で乗ってみました。
それでこのカリフォルニアツインというボード、それからダブルダートという素材の特徴がだいぶわかったのでお伝えできればと思います。
カリフォルニアツインはスピードが早い
とにかくスピードが速いというのが最初の印象です。超速い波でも抜けられちゃうんですよね。
ダブルダートは、反発の感触が良いです。
EPSのような浮力を使った沈めて浮く時の反発だけではなく、PUのようなしなりも利用したバネのような反発感なんですよ。
ダブルダートは中身はEPSでそれをカーボンで包んでいる構造なんですけど、まさにしなりと浮力のハイブリッド的な素材だと思います
ちなみにPUのしなりとはまた違った感触なんですよね。
PUはグイーンという感じでダブルダートはバインって感じです。このニュアンス伝わりますかね。
いずれにせよその反発のおかげで踏み込む度にどんどん加速する感じでした。
カリフォルニアツインは力みすぎないほうが良い
カリフォルニアツインの乗り方のコツとしてですが、力みすぎるとあまり良くないライディングになりがちかもしれないです。力を抜いて、板に任せるような乗り方の方が余裕のあるライディングになってスタイリッシュな感じになると思います。
あと、波にそれほどパワーがなくしかもダラダラしているときでも、それほどプッシュしなくてもボードがすーっと走ってくれます。波に力がない時でも良く走るボードですね。ショルダーが張ってこないような波の時でもカリフォルニアツインならサーフィンできちゃいますね。
またカリフォルニアツインは、反応も悪くはないので、細かいターンもできます。ただアグレッシブに攻めるキレたターンのサーフィンよりは力の抜けた感じのサーフィンが向いていると思います。
カリフォルニアツインのテイクオフ性能
テイクオフははやいです。小さな波でパワーがなくてもスルスルとボードが走り出してくれます。
ただボードがすごく軽いので、オフショアが強い日は、ボードが降りていかない感じもありました。ただ、5’9でボリュームが33.5リッターあり、かなりオーバーフローなのでその辺も影響しているかもしれないです。
カリフォルニアツインのドライブ性能
ドライブ性も非常に高いです。ダラダラとしてたり力がない波でもあまりパンピングしなくてもボードが走ってくれます。EPS特有の沈んで浮かんでくる浮力を使った反発とPUのようなようなしなりが融合した感じでバネのような反発があるので、踏み込むたびに加速していきます。それとボトムでの伸びもすごくて、そのおかでげ普段だと、届かなそうなセクションにも当て込めるので、自分が上手くなったような錯覚に陥ります。
カリフォルニアツインのコントロール性能
レールの切り替えは幅がある割にはしやすいです。それと、テール近くにウイングが入ってることもあって、ターンの入りの反応も悪くないです。結構ボードサイズ大きめにしたので、モタッとした感じになるかなと思っていたのですが、反応が良くきびきびと動きます。ただあまり力んでトップでぶん回そうとすると上手くいかないことが多いです。やはりどちらかというと攻めるサーフィンではなくてゆったりと大きなカービングターンで繋いだり、力の抜けたサーフィンが向いてるかと思います。何と言っても安定性がとても良いので、フラットなショルダーがあまり張らない波でもボードに任せて楽しむことができますね。
どんな波に適しているか
ひざからむねかたぐらいの小波から中波が適しています。波質としては、ほれほれのパワーがある波よりは、ゆったりしたメローな波の方があってると思います。日本のビーチブレイクには結構マッチするボードなのではないでしょうか。
ちなみに、サイズがなくてさらに、オンショアで波が潰されてしまってダラダラした波のような普通あまり入りたくないような時でも、スープにとどまって乗れるのでそういうコンディションでも楽しめるボードです。
適応できるサーファーのレベル
どんなサーファーでも乗れると思います。特に体力が衰えてきている私のような40超えたオジサーファーにおすすめですね。
あと、アクション重視のショートボーダーがちょっと普段とは違うスタイルを追求したいという要求にも答えてくれると思います。
もちろん、サイズのチョイスの仕方によっては攻めるサーフィンも可能なのではと思います。
というわけで今回は、ダブルダート仕様のカリフォルニアツインのレビューでしたがいかがだったでしょうか。
フルカーボンボードは最近色々出てきているので他のも試したい気もするのですが、とにかく高い!もう少ししたら値段がこなれてくるといいのですが。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。
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