坐骨神経痛の原因は帯状疱疹ウイルス?

健康・エクササイズ

41歳本厄の年に、右側の腰まわりから下肢かけて激痛が襲い3ヶ月ほどほとんど動けない状態になりました。その後、普通に生活ができるぐらいには回復しましたが、一年近く痛みとしびれが続き、今でも時々痛みが出て、薬で抑えるという状態です。

痛みというのは、坐骨神経痛です。おそらく経験している方も多いと思いますが、私の場合いくつかの原因は考えられていますが、はっきりとした原因がいまだにわかっていません。

私の場合、発症した初期段階で対処が遅れたのが症状を悪化させた一つの要因とも考えられるので、このブログを読んだ皆さんが、同じような目に遭わないように、予防のヒントになればと思い文章に残そうと考えました。

また、同じような体験をした方からの情報をいただけるのではという期待もあります。

ちなみに、原因の一つとして考えられるのが、梨状筋症候群。そしてもう一つは、帯状疱疹です。

最初にかかった整形外科の先生は、椎間板ヘルニアの可能性があると言ってレントゲンを撮ったのですが、ヘルニアの兆候が見られず、少し様子を見ようということになりました。

ただ、とにかく痛みがひどいためペインクリニックにも行って症状を細かく伝えたところ、そこの先生は、梨状筋症候群の可能性が高いと診断されました。

梨状筋症候群とは

腰から神経がまとまって出ている箇所から坐骨神経になり、その神経が、何らかの原因により股関節を支える筋肉(梨状筋)の圧迫や刺激を受け、疼痛が起きている状態のことです。

診断方法

超音波での検査や、梨状筋部への局所麻酔薬の注射による症状の緩和で判断したり、CT、MRI、電気生理学的検査などで診断します。

治療方法

保存治療:

鎮痛剤、ブロック注射、神経障害性疼痛治療薬で痛みを和らげます。また梨状筋周りや下肢の筋肉をほぐすストレッチも効果があります。

手術治療:

梨状筋による神経の締め付け部である梨状筋の切離術を行います。

私も超音波と電気生理学的検査と局所麻酔を行ったのですが、はっきりとは分からず、結局、腰椎に異常がないかMRIを取ることになりました。

結局MRIの結果は特に問題なしでした。数人の先生に診てもらいましたが、どの先生も問題はないという診断でした。

うーん一体なんだろう。

足の甲の発疹と激痛

動けなくなるほどの痛みに襲われる1週間前ぐらいから足の甲の部分に発疹があり、気になっていたので皮膚科に行きました。

というのも、腰まわりだけではなく足の甲のあたりが火箸に当てられているかのような感じで、時折ハンマーでガツンガツン殴られるような激痛がしていたのです。

何か毒虫に刺されて、それが、悪化しているのではないか、まったく踏んだり蹴ったりだと思いながら皮膚科に行ったわけです。

すると、そこの先生が、意外な病名を口にしました。

これは、帯状疱疹の可能性が高いなあ。

帯状疱疹ウイルスが原因?

それで坐骨神経痛の症状を皮膚科の先生に話をしたところ、帯状疱疹ウイルスが足の付け根のリンパ付近から坐骨神経に沿って足先まで来て大暴れしてるかもしれないなあと・・・。

おおお!それかもしれない!

しかし・・・。

もしそうだとしたら、発疹が臀部のあたりや、太ももと膝の裏あたりにも出るはずだと言われ探してみたのですが見当たりません。

先生が言うにはごく稀に、発疹が出ない場合もあるとのこと。ただ三十年近く皮膚科をやっているがいままで見たことはないということです。

えええ!そんなレアな状態なのか!

薬飲めば治るんですよね!

発疹が出て2〜3日以内にウイルスの動きを止める薬を飲めば治る確率は高いけど、もう1週間以上経ってるのであれば遅いかもしれないなあ。

一応飲んでみるかい?

遅いとしても飲むしかないでしょう。

と言うことで無駄とわかりつつも飲むことに。

薬はバルトレックスという名前のバラシクロビルというものです。

これを5日間で必ず飲みきるわけです。

神様。バルトレックス様。どうか治してください。と祈りながら毎日飲みました。

しかし薬を飲むとなぜか痛みがひどくなるような気がします。足の甲と指先が熱く熱を持った感じになり、ガツンガツンという激痛が襲って来るのです。薬がウイルスと戦っているのだと自分に言い聞かせ頑張って飲み切りました。

しかし、やはり薬は効かず、痛みは増すばかり、やはり帯状疱疹が原因ではないのか?

帯状疱疹とは

帯状疱疹というのは、子供の頃に、水疱瘡にかかると、その時のウイルスが神経細胞の中に隠れて潜んでいて、体が疲れたり弱って抵抗力が落ちた時に、突然暴れ出し、発疹が出て神経を傷つけてしまうという怖いウイルス性疾患です。

症状としては、肋間神経や三叉神経の周りなど皮膚に赤い発疹が出て、それが帯状に拡がりながら水疱に変わり、さらに痛みを増し、ひどい時には発熱も伴います。

神経細胞に沿ってひろがり皮膚粘膜に水疱を形成するので、神経が傷ついて刺すような非常に強い痛みを引き起こします。

まさに火箸を押しつけられているような、ハンマーで叩かれるような痛みです。

経験者は語る・・・。

また神経線維が傷ついて麻痺も起こります。それと発疹が治ってもその部分が、ちょっとの刺激でもぴりぴりとした電気が走るような感覚を生ずることもあります。

私の場合は足の甲の部分やアキレス腱のあたりをさすると、正座していて足がしびれた時に触るのと同じような感覚が襲いました。

水疱の中にはウイルスがたくさん増殖しているので、破れた際、ほとんどの成人は昔、水痘にかかったことがあるためうつりませんが、水痘にかかったことのない小児は要注意です。

ちょうど子供が4歳になったばかりの頃だったので、かなり気をつけました。

水疱は1週間から10日間ぐらい増え続け、破れてビランとなりやがて乾いてかさぶたになります.その後約1ヶ月でかさぶたの下に新しい皮膚ができ、かさぶたがとれて多少の水疱の跡が残ることもありますが、大体は跡もあまり目立たず治ります。

私の発疹は、破れるようなことはなく、皮膚科に行った時には、黒ずんできていてかさぶたのようになっていました。

普通この頃にはほとんど痛みは気にならなくなることが多いのですが、年齢が高くなるほど痛みが残りやすくなり、特に60歳以上の方では約半数の方に帯状疱疹後神経痛として3ヶ月以上、人によっては一生痛みが残ることもあります。

ですが私はまだ40代なので、もし帯状疱疹後神経痛だとしても、そうそう痛みが残ることはないと思っていたのですが、考えが甘かったようです。

また水疱の出現する場所によっては、例えば目の周囲に水疱が出現すると角膜炎を併発したり、外耳道の中に出現すると顔面神経麻痺を起こすことがあります。

怖いですね。

というわけで、薬が効かず痛みがひどいので、再度ペインクリニックに行くことにしました。

そして、帯状疱疹のことも話したら、その可能性もなくはないが、梨状筋症候群も捨てがたいんだよなあ。ということです。

とにかく、どちらが原因だとしても、まずは痛みをどうにかしようということで神経ブロック注射を勧められたため、打ってもらうことに。

そして並行して市立病院の神経内科での検査の予約を取ってくれて、大きい病院の有名な脊椎の専門家も紹介してもらいました。

とても親切な先生です。

神経ブロック注射

痛みを抑えるのに有効なのが神経ブロック注射です。

私が打ったのは、硬膜外神経ブロック注射と仙骨ブロック注射の2種類です。

最初の一回目は硬膜外ブロックで、その後は仙骨ブロックを定期的に打っています。

硬膜外ブロック注射はそれほど痛みはありませんでした。麻酔が効きすぎたのか、動けるようになるまで1時間近く病院のベッドで横になっていました。

仙骨ブロック注射はお尻の尾骨のあたりに注射を打つのですが、針が入って来ると結構痛いです。ビクンとなります。

効果はというと、確かに打つと少し痛みが和らぎます。1〜2日ほどは、効いている感じです。

硬膜外ブロックとは

注射によって神経を麻酔させる局所麻酔薬と抗炎症薬を注入します。

すると脊髄神経に麻酔がかかり、痛みの感覚を脳に伝達する神経の動きを遮断することになり、痛みが軽減されるわけです。

また、血管が拡張し血流が良くなるため、神経の障害が軽減し、帯状疱疹後神経痛の発生も減らせられる可能性があるそうです。

ただし、発症から6ヶ月を超えて痛みが続き、帯状疱疹後神経痛に移行すると、どの先生もはっきりとは言わないのですが、現在では、完治させる治療法はないようです。

私の場合、もし帯状疱疹が原因だとすれば、完全に帯状疱疹後神経痛になってしまっているということです。

ちなみに注射だけでなく並行して薬も処方されました。

結構いろいろ飲みました。

ざっと並べると、リリカ、トラムセット、サインバルタ、トリプタノール、セレコックス

処方された薬

リリカ:

私の場合、これのおかげで日常生活がおくれるようになりました。

https://lyrica-navi.jp/pt/about/lyrica.html

トラムセット:

リリカと一緒に処方され、痛みがひどい時飲んでいました。

トラマドール/アセトアミノフェン:トラムセット
トラムセットとは?トラマドール/アセトアミノフェンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版)

トリプタノール:

抗うつ剤ですが、神経系の痛みにも効くということで処方してもらいました。

アミトリプチリン:トリプタノール
トリプタノールとは?アミトリプチリンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版)

サインバルタ:

こちらも抗うつ剤です。トリプタノールと同じく神経系の痛みにい効くということでペインクリニックで処方されました。

サインバルタカプセル20mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典
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セレコックス:

整形外科でまずは痛みを和らげようということで、一番最初に処方されました。

セレコキシブ:セレコックス
セレコックスとは?セレコキシブの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版)

限りなく帯状疱疹後神経痛の可能性が高いが・・・。

半年近く、原因は何かを探っていましたが、結局、原因は分からずじまいです。原因を突き止めることはやめて、薬を飲みながら適度な運動や、子供と公園で遊んだり、温泉に行ったりとなるべく普通の生活をしていこうということになりました。

一年以上経ってやっと、普通の生活に戻ることができましたが、痛みとの闘いの日々は、かなり辛いものがありました。

最後に一つ忠告です。

発疹を見つけたらすぐ皮膚科に行って帯状疱疹じゃないか診てもらってください。

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