今回は、ツインフィンとツインスタビとクワッドという3種類のフィンセッティングのそれぞれの特徴や乗り味の違いについてお話ししたいと思います。
この3種類のセッティングですが、それぞれ波のコンディションやサーフィンスタイルによって使い分けするとサーフィンの幅が広がってさらにサーフィンが楽しくなります。普段スラスターばかりでマンネリ化していたり上達が伸び悩んでいるサーファーさんにもぜひ参考にしていただけたらと思います。
これまでフィッシュ系、ハイブリッド系、オールラウンド系と様々なボードでツインフィン、ツインスタビ、クワッドといった様々なフィンセッティングを試してきました。
私の個人的な感想も含めて、ツインフィンとツインスタビとクワッドのセッティングにおける乗り味の違いをお伝えしようとおもいます。
ツインフィンの特徴
フェイスが大きい波でスピーディーなカービングをするのに向いています。 それと真ん中のフィンによる抵抗がないためテイクオフは他のセッティングと比べて最も速いです。
ターンの伸びとフロー感が気持ちよくてそう言った感覚を楽しむためのセッティングと言ってもいいかもしれません。
ちなみに縦の動きリッピングやエアリアルをするのには向いていません。
ただ最近パフォーマンスツインといったジャンルのボードがあって、ジョシュカーさんがものすごい大波でキレキレのパフォーマンスをしている動画とかもありますが、あれはちょっと特殊な例かもしれません。
ツインフィンのスピード性能について
おそらく一番ではないでしょうか。ターン時のスムーズな加速感はツインフィンならではです。波が弱くパワーがない場合でもスピードを維持しやすいです。
ツインフィンのコントロール性能について
コントロール性能については、他のセッティングと比べて最もルースです。つまり繊細なコントロールが必要です。あまり力を入れすぎるとカクンカクンしたサーフィンになってしまいます。力を抜いてボードと波に調和させるような乗り方で乗る方が良いと思います。掘れた波の場合はしっかりレールを入れてあげないと抜ける感じがあります。ちなみにキールタイプにすると安定性は増します。
ツインフィンのアクション性能について
アグレッシブなアクションには向いてません。
トライフィンのように水面に食いつかせて縦に当て込む乗り方ではなくゆったりレールを切り替えながらサーフィンをするのが気持ち良いですね。大きいカービングで繋いでいくのに向いています。
ツインフィンがマッチするボードについて
やはりツインフィッシュが一番マッチすると思います。テール幅が広く浮力も大きいのでよりテイクオフの速さと直進スピードの速さが際立ちます。最近はパフォーマンス系のボードでもツインフィンが使われることもありますね。ツインといっても色々な形状のものがあってそれぞれ特徴や乗り味に違いがあります。ボードやコンディションによって使い分けするのも面白いです。
ちなみに、チャネルアイランズのG SKATEをツインで乗ってみたことがありますが、まさにスケーティな感じで新鮮な乗り味で楽しめました。G SKATEはハイブリッド系だけどパフォーマンス寄りのボードですが、そういったボードをツインで乗るのは面白いのでお勧めです。
それとヘイデンシェイプスのヒプトクリプトにキールタイプのツインフィンをセットして乗ったこともあるのですが、スピードがめちゃくちゃ速くなり結構面白かったです。
ツインスタビの特徴
ツインスタビはツインフィンに加えてセンターに小さなスタビライザーフィンがついています。
ツインフィンのスピードとトライフィンのコントロール性の良さを併せ持ったいいとこ取りのフィンです。
ただスピードだけでいくとツインフィンの方が早いですし、コントロールしやすさやアクションのしやすさはトライフィンの方が上です。
どちらもそこそこといった感じと言ってもいいかもしれないですが、私はこれが個人的には好きです。
テイクオフが早いのと、ツインより安定性が高いためテイクオフ直後の走り出しが安定します。脚力が弱ってる私のようなオジサーファーや初心者にもおすすめなセッティングです。
ツインスタビのスピード性能について
ツインほどではないですがスピードは速いです。ターンの伸びはツインの方が上かもしれないですがテールをプッシュするとドライブする感じがあります。
ツインスタビのコントロール性能について
ツインより安定していてターンのきっかけも掴みやすいです。ただ小回りはそこまで効かないためこまかい動きは苦手です。
ツインスタビのアクション性能について
トライフィンほどアグレッシブに攻めるのには向いてませんがツインよりは、アクションしやすいと思います。ターンでスピードが落ちにくいのもあってパワーが弱めの波で大きい子を描くカービングの練習とかに最適かもしれません。
ツインスタビがマッチするボードについて
ぱきぱきのハイパフォーマンスボード以外であれば割とどんなボードにも合うと思います。
最もマッチするのはやはりハイブリッド系のボードかな。
先ほども出ましたが、チャネルアイランズのG SKATEはマッチします。そもそもブリットメリックとガダスカス兄弟が開発したG SKATE用にデザインした専用フィンがツインスタビですからね。
それとモダンなフィッシュボードにも合います。メイヘムとマークリチャーズのコラボしたフィッシュボードのカリフォルニアツインにはすごくマッチします。カリフォルニアツイン用のフィンもマークリチャーズが開発したツインスタビがあって、実際にそのセッティングで乗ることが多いですが、早くてコントロールしやすくベストマッチだと思います。
クワッドフィンの特徴
クワッドについては3種類のセッティングの中では最もトライフィンに近い特性があると思います。
緩めの波でもスピードを維持しやすく早い波で横にかっとぶ乗り方もできます。
横に行く練習をしている初心者さんとかがきっかけを掴むのに良いかなとも思います。
テイクオフについてはツインスタビの方が若干早い感じがしますが、そこまで大きな違いはないです。ちなみにトライフィンより早いです。
テイクオフに関していうと一番早いのがツイン、その次がツインスタビ、3番めがクワッド、最後がトライフィンという感じです。もちろんボードによっても違ってくるので同じボードの場合ですね。
実際ヒプトクリプトはこれら全てのセッティングで乗ったことがあります。それで比較するとやはりこの順番になりますね。
クワッドフィンのスピード性能について
クワッドフィンの特徴としてアップスンダウンのスピードが速いです。ぐんぐん加速します。
掘れて早め少しダンパー気味の波でも抜けていけます。
クワッドフィンのコントロール性能について
ツインほどではないですが回転性が良くルースです。軽い力でターンができます。とにかく細かい動きがやりやすいため、変化の激しいビーチブレイクやオンショアの時にも活躍するセッティングです
ただ結構体重移動しなくても曲がりごまかしが効くので、初心者でターンのイメージを掴むのには良いかもしれませんが、これに慣れるとレールを使ったサーフィンが身につかないかもしれないです。
クワッドフィンのアクション性能について
トップターンでの抜けのよさは3種類のセッティングの中では一番です。
スラッシュ系のターンとかやりやすい感じがします。
3つのセッティングの中では最もアクション性が高いセッティングですね。
クワッドフィンがマッチするボードについて
5フィン仕様になっているボードであれば、パフォーマンス系、ハイブリッド系、フィッシュ系どんなボードでも合うと思います。
ちなみに、ハイブリッド系やフィッシュ系のようにテール幅が広いものはツインに近い乗り味になっていきいます。逆にパフォーマンスボードでテール幅が狭い場合はトライフィンによった乗り味になります。
実際ヒプトクリプトはクワッドにしてもかなりトライフィンの感覚に近いです。むしろトライよりも安定性が増すような感じもしました。反面ターンでテールが少し重い感覚があります。
ソフトボードにはなりますがテールがダイヤモンドテールで幅が広いミックファニングソフトボードのリトルマーレーはクワッドにすると動きが良くなってすごくマッチしました。 それとチャネルアイランズのネックベアード2も5フィン仕様でオーダーしてクワッドでよく乗っていますがすごく良いですね。
というわけで結構ボードによって違いはありますが、私は個人的にはテール幅が広いボードでクワッドにするのが好みです。
まとめ
いかがだったでしょうか。トライフィンばかりではなくツイン、ツインスタビ、クワッドを使い分けてサーフィンするといつもと違った感覚があって、できなかったことができることもあります。なので初心者さんや上達が伸び悩んでいるサーファーさんには特に、たまにセッティングを変えてサーフィンするのをお勧めしたいです。
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