本日は、不朽の名作と言われているサーフボードをレビューしたいと思います。そのサーフボードはというと、サーフボードオブ・ザ・イヤー3度受賞したヘイデンシェイプスのヒプトクリプトです。
おい今更かよと言われるかもしれませんが、改めて最近このサーフボードの良さを噛み締めていまして、ヒプトクリプトによく乗っています。
どうしても乗りたくなってしまって海に持っていくことが多くなってます。
ぜひ皆さんにもこのボードの良さを改めてお伝えしたいと思いレビューすることにしました。
ちなみに、発売当初私はこのボードは、ハイブリッド系の小波用サーフボードだと思っていました。ヘイデンさん自身もフィッシュボードをイメージして開発したようなので間違いではないですが、何度か使ううちに少し違うなと思うようになりました。
ということで、そのへんの話と良い点だけでなく悪い点にも触れたいと思います。
それでは、ヒプトクリプトを徹底解剖していきます。
ヘイデンシェイプスのヒプトクリプト概要
さてはじめにちょっとだけヒプトクリプトについてご紹介しておきたいと思います。
ヒプトクリプトは、2014年に発売されて10年経ってます、2023年には10周年記念モデルが発売されたのですが大人気でなかなか手に入らなかったようです。
まさにロングセラーモデルですよね。
オーストラリアではベテランサーファーや女性も多く使っていてうまいサーファーだけではなく初級レベルのサーファーもよく使っているそうです。とにかく誰が乗っても調子がいいと言われてますね。
それが人気の秘密かもしれません。
ちなみに10年以上人気を維持しているモデルってサーフボードの世界にありますかね。ちなみにヒプとはこの10年の間に何度か見た目のデザインが変わったり限定モデルがでたりしてます。まるでG-SHOCKみたいですよね。
チャネルアイランズのネックベアード2も未だに人気があってロングセラーモデルですが、ほかはあまり思いつかないです。
ヒプトクリプトのシェイプデザインと素材について
それでは使われている素材や細かいシェイプデザインについても紹介しておきますね。

素材について
素材はEPSですがFutureFlex(フューチャーフレックス)というハイテク素材が使われています。
フューチャーフレックスはヘイデンシェイプスの創業者であるヘイデン・コックスによって設計および特許取得されたテクノロジーです。フューチャーフレックスはストリンガーレスの高密度のEPSコアと、バイアキシャルグラスファイバー、エポキシ樹脂、そしてレールにパラボリックレールが組み込まれています。このパラボリックレールはカーボンファイバーフレームとなっていてねじれを最小限に抑えながらターンをする際にエネルギーを蓄え、解放する作用を生み出します。これによりターンの伸びがすごいことになるわけです。
トム・キャロルは初代のフューチャーフレックスをテストしたときに、そのテクノロジーを「サーフボードのフェラーリ」と表現したそうです。
軽くてしなりもありますね。
ヒプトクリプトのシェイプデザインについて
まずアウトラインですが、テール部分がラウンドピンテールになっています。
ノーズ側はテイクオフがしやすいように少しワイドです。ワイデストポイントが前よりにあります。
ロッカーはノーズ・テールともに若干強めに入っています。回転性を良くするようなロッカーになっています。
コンケーブは全体的に浅めでシングルコンケーブになっています。テール部分はフラットですね。
レールはミディアムフルといったところで真ん中は厚めです。テールとノーズ側は少し落としております。
ディメンションについて
ディメンションは
【長さ】175.3cm(5’9)
【幅】】51.12cm(20 1/8)
【厚さ】6.51cm(2 9/16)
【CL値】32.3cl
です。
私の身長と体重ですが170cmの63kgです。体力が衰えてきている40後半のおじサーファーにはこれぐらいがちょうどいいかなと思います。
ヒプトクリプトに乗った感想
第一印象としては、このボードは小波向けハイブリッドボードと言う感じではなくオールラウンドパフォーマンスボードといった感じです。かなり波の対応幅が広くてどんな波のときでも乗れます。
だらついた力のない波、ダンパー気味の早い波でもこのボードであれば思ったより遊べてしまうことが多いです。
もちろんサイズがアップしたときでも問題なく乗れます。
ただオンショアでガタついた波ではボードが軽いこともあり少しボードが安定しない感じもあります。ただぐっと踏み込んで体重を乗せると一気にシフトアップしてスピードが伸びて安定するのでコツを掴むとガタついた波でも楽しめます。

本当にオールラウンドです。
このボードに乗る前ですが、友人がオールラウンドなボードがほしいならヒプトクリプトがおすすめだよと言っていたのですが、そのときは半信半疑でした。結構ワイドで短いボードなので小波用と思い込んでたんですよね。
さてもう少し乗り味について詳細をお話しようと思いますが、4つのポイントでお話しようと思います。
テイクオフ性能
テイクオフは早いです。パドルが軽くて、漕ぎ出しで一気にボードが前に進むので波においてかれることが少ないですね。テイクオフ直後もすーっとスムーズに走り出します。これが人気の秘密かもしれないですね。
スピード性能
スピードも早くてドライブ感があります。あまりパワーがない波でもそれほどプッシュせずに走ってくれます。直進スピードの速さはツインフィッシュボードに近い感覚です。小波で早めの波でサーフィンしたときなんかは、ショルダーが張らずすぐクローズしそうなセクションを抜けていけたのには驚きました。
コントロール性能
波が掘れてきてもしっかりホールドします。レールは真ん中は厚めですがテールあたりが落としてあるおかげかもしれませんね。それとパワーのない波で凄く安定します。ヘイデンさんのバランスの良いシェイプデザインならではなのかと思います。
アクション性能
アクション性能はハイパフォーマンスボードと比べてしまうと劣りますが、動きが軽快でトップでは軽い力でボードを返すことができます。それとターンがスムーズでスピードが落ちないです。
おすすめのフィンセッティング
私はツインスタビで乗ることが多いです。ミック・ファニングのMFツインスタビをセットしたらすごくマッチしました。走り出しが早くてボトムターンの伸びがすごいです。このセッティングはガチャガチャせず力を抜いたゆったりした感じのサーフィンができるのが良いですね。
それとアルメリックのクワッドセッティングも試してみたのですが悪くはないのですが、ツインスタビのほうがスピード感がありました。クワッドと言っても感覚的にはトライフィンのフィーリングに近いです。
トライセッティングはまだ試せていません。もっと良いセッティングが見つかったら動画でお伝えしようと思います。
最適な波のコンディション
最初にも話した通りどんな波でも楽しめちゃいます。サイズはももこしから頭ぐらいまで。
ダンパーな早い波や最初ダラダラで急に掘れる波とかでも対応しやすいです。
適応サーファーのレベル
初心者から上級者まで幅広く使えるボードだと思います。
ソフトボードやファンボードを卒業して初めてのショートボードを購入する方などにおすすめかも知れません。少しオーバーフローにすれば、テイクオフが楽なので、たくさん波に乗って練習したいショートボードデビューしたてのサーファーにはもってこいのボードとなります。
少し長め浮力多めにするとミッドレングス的な使い方もできるかも、ロングの方がちょっと気分転換に乗るのにも適していると思います。
もちろん上級者にもおすすめです。ちなみに、小波から大きい波まで一本で行きたいサーファーにおすすめだと思います。
まあワンボードクイーバーとも言われるだけあって汎用性の高さはピカイチです。
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