2種類のEPS素材を比較|【ヒーリアム vs フューチャーフレックス】

サーフィン

今回は2種類のEPS素材を比較したいと思います。EPS素材の中でもパラボリック構造になっているHELIUM(ヒーリアム)とFutureFlex(フューチャーフレックス)を比較します。

ちなみにHELIUM(ヒーリアム)はFIREWIREのボードに使われていて、FutureFlex(フューチャーフレックス)はヘイデンシェイプで採用されています。

EPS素材で言えば他にもチャネルアイランズのスパインテックやLOSTのLIGHT SPEEDなど他にも色々ありますが、今回は真ん中にストリンガーがなくレールがパラボリックレールになっているこの2つをとりあげます。

乗り味はどう違うのか、フレックスの感触や軽さ等掘り下て比べます。実際にサーフィンをしたライディング映像も交えてお話しますのでどうぞ最後までご視聴ください。

それではHELIUM(ヒーリアム)とFutureFlex(フューチャーフレックス)の乗り味についての違いについて話をする前にこれらの素材には一体どういったテクノロジーが使われているかについてご紹介しておこうと思います。

HELIUM(ヒーリアム)とは

HELIUM(ヒーリアム)はストリンガーレスの軽量なEPSコアフォームがベースになっていて、レールにバルサ66%、桐34%で作られたパラボリックレールが組み込まれています。この木製のレールは踏み込むとバネのような反発を生み出します。またもう一つの特徴としては独自開発された3mmのコンポジットスキンがあります。これは何層にも重ねられた素材のうちの一つで耐久性が高いだけでなく、圧縮されたあとに元のに戻る反応が早い素材になっています。

これらの技術によって、EPSの硬さが克服され適度なしなりと反発を生み出すものになっています。

FutureFlex(フューチャーフレックス)とは

FutureFlex(フューチャーフレックス)はヘイデンシェイプスの創業者であるヘイデン・コックスによって設計および特許取得されたテクノロジーです。FutureFlex(フューチャーフレックス)はストリンガーレスの高密度のEPSコアと、バイアキシャルグラスファイバー、エポキシ樹脂、そしてレールにHELIUM(ヒーリアム)と同様パラボリックレールが組み込まれています。このパラボリックレールはカーボンファイバーフレームとなっていてねじれを最小限に抑えながらターンをする際にエネルギーを蓄え、解放する作用を生み出します。これによりターンの伸びがすごいことになるわけです。

トム・キャロルは初代のFutureFlexをテストしたときに、そのテクノロジーを「サーフボードのフェラーリ」と表現したそうです。

というわけで大きな違いはパラボリックレールの素材ですね。HELIUM(ヒーリアム)は木製でフューチャーフレクスはカーボンになっているというわけです。

乗り味の違い

それでは二つの素材を比較しながらそれぞれどんな乗り味かお話しようと思います。

しなりについて

どちらも適度なしなりがあります。ただ少ししなりの感覚にちがいがあります。うまく言葉で表現するのが難しいのですが、HELIUM(ヒーリアム)のほうがゆったりしたしなり感があってFutureFlex(フューチャーフレックス)はキビキビしたしなり感があります。特に踏み込んでしなったあとの反発が、HELIUM(ヒーリアム)は若干遅ゆとりがあるバフンという感じで、FutureFlex(フューチャーフレックス)はバインという素早い反発感です。

どんなスタイルにマッチするか

HELIUM(ヒーリアム)は小波をゆったりクルーズするサーフィンに向いていそうです。実際、SUNDAYやSeasideなどのゆったり大人サーフィン用のボードにHELIUM(ヒーリアム)は使われています。

FutureFlex(フューチャーフレックス)は、HELIUM(ヒーリアム)よりパフォーマンスよりで軽快なアクションをするようなサーフィンに向いていると思います。FutureFlex(フューチャーフレックス)が使われているこのプトクリプトはまさにオールラウンドなボードで攻めたアクションもできるボードです。

最適な波のコンディション

どちらもオールラウンドに使える守備範囲の広い素材だと思います。強いて言うなれば、ダンパーで早い波にはFutureFlex(フューチャーフレックス)、パワーのないゆったり目の波にはHELIUM(ヒーリアム)かな。というかんじです。

浮力について

どちらも浮力感があって、弱い波でも加速させやすいですね。

重さ

どちらもPUと比べて軽量です。軽さについては、ほぼ互角だと思います。ただEPSにしては若干重さを出すようにしている感じです。高密度のEPSが使われている関係もありそうです。なので風が強かったり、ジャンクなコンディションでも使えなくはないです。

まとめ

HELIUM(ヒーリアム)とFutureFlex(フューチャーフレックス)はどちらもEPS特有の硬さを克服するための工夫が施されたハイテク素材です。違いとしてはしなってからの反発の感覚が少し違っていて、HELIUM(ヒーリアム)は少し緩やかな反発感、FutureFlex(フューチャーフレックス)はキビキビした反発感があります。ゆったりと大きなカービングや力を抜いたサーフィンにはHELIUM(ヒーリアム)、ややアクション重視でオールラウンドに使うようなボードにはFutureFlex(フューチャーフレックス)といった感じです。

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