イーサンユーイングのサーフボード【EE JULIETTE】をレビュー|2024年STABでコロへが選び優勝

サーフィン

今回は、2024年STAB IN THE DARKにて最も調子の良いボードに選ばれ優勝したDHDのEE JULIETTEをレビューしたいと思います。

このEE JULIETTEはイーサンユーイングのシグネチャボードです。しかも大好きなCTサーファーのコロへ・アンディーノが選んで優勝したということで、これは気にならないわけがないですよね。

ちなみにSTAB IN THE DARKというのは世界のトップサーファーがシェイパーの名を知らされずに、ブランドロゴを隠した状態でサーフボードを試乗して最も調子の良いサーフボードを決める企画で、2015年から毎年開催されていて結構長く続いている企画です。

その2024年STAB IN THE DARKで優勝したEE JULIETTEはどんなボードなのか、40代後半の一般サーファーである私でも乗りこなせるのか?徹底解剖していきます。

それではまずはこのボードのシェイプデザインやディメンションなどをお伝えしようと思いますが、ちょっとその前に軽く今回このサーフボードを購入した理由について話しておこうと思います。

EE JULIETTEを購入した理由

実はここ数年、チャネルアイランズのG SKATEやCI MID、メイヘムのカリフォルニアツイン、FIREWIREのサンデーなどハイブリッド系やミッドレングスばかり乗っていたのですが、最近になって久しぶりにハイパフォーマンス系のサーフボードに乗りたいなと思っていました。

それで候補に挙げていたのがJSインダストリーズのMonsta10、メイヘムのDriver3.0、パイゼルのRadius Primeで、ほぼMonsta10に決めかけていたところにEE JULIETTEがリリースされたことを知って再度検討が振り出しに戻りました。

まあこれらの候補となったサーフボードは最高峰のハイパフォーマンスボードなのでどれを選んでも良いとは思うのですが、細かいところで違いがあるんですよ。

最終的にEE JULIETTEに決定したのですが、決め手は何かというと、2024年のSTAB IN THE DARKでコロへ・アンディーノが選んだ優勝モデルだということ、最近注目しているサーファーのイーサン・ユーイングのシグネチャーボードという点はもちろん決めてポイントなのですが、もう一つ決め手となったのが標準グラッシングがデッキとボトム両方とも5オンスの1層巻きという点です。あまりこの仕様は見たことがなかったので面白そうだなということで決めました。

ただボードは決まったのですが、そもそも最近ハイパフォーマンスボードに乗っていないので、購入直前で不安だらけになってしまったんですよ。

今一番ノリに乗っていて世界トップクラスにまで上がってきたキレキレのパフォーマンスをするイーサンユーイングのハイパフォーマンスボードに40後半のやっと中級レベルに届くかぐらいの一般サーファーの私に乗りこなせるのか不安になってしまったわけです。

なんせだいぶ体力も衰えているし、もしかしてテイクオフすらままならないのではと・・・。

ただ、ダレンハンドレーさんのボードはSweetSpot2.0というミニガンを持っていてバリにトリップに行った時や台風の大波の時の相棒として使っていてすごく信頼性の高いボードだと認識していたし、10年ぐらい前にDX1に乗ったことがあり乗りやすかったのを思い出して大丈夫だろうということで、だんだん自分を購入に傾けていきました。

それに、おそらくこの歳になってハイパフォーマンスボードに乗るのは最後のタイミングかもしれないとかんじてチャレンジしてみようと決心したわけです。

ディメンションについて

ディメンションも悩みましたね。結局標準スペックの5’11″にしました。

ディメンションをお伝えしておくと、

長さ:5’11″ 

幅:18 7/8 

厚さ:2 3/8 

ボリューム:28L

です。

私は170cmの63kgです。オールラウンド系のボードだと5’9とか5’10ぐらいの長さで乗ることが多いのですが、今回少し長めにしました。

これは大きめの波にも対応できるようにしたかったのと、テイクオフを楽に、波においていかれないようにしたかったからです。

この選択は果たして吉と出たかどうかは後ほどお話ししますね。

EE JULIETTEのシェイプデザイン

さてこのEE JULIETTEですが、DHDの定番ハイパフォーマンスモデルであるDNAファミリーに属します。

イーサンユーイングのシグネチャーボードとしてEE DNAというモデルもありますが、それの最新アップデートモデルという位置付けになります

それではシェイプデザインを見ていきましょう。

まず最初にデザインですがレールがブラックでロゴが鮮やかな朱色になってます。他にもレールが蛍光イエローのものもあり迷ったのですが、流石に蛍光イエローは派手すぎるかなと思いブラックにしました。

全体のアウトラインについてですが、まあスタンダードな形状のハイパフォーマンスボードだと思います。

若干テールが絞られた形状で少しヒップが入ってる感じがします。アルメリックのボードのようなわかりやすいヒップではなくさりげない感じですね。テールの形状は、ラウンドスカッシュです。

幅は同じ長さのJSのMonsta10より少し広め、LOSTのDriver3.0よりほんの少し狭いといったかんじです。

レールはミディアムレールであつすぎず薄すぎずちょうど良いバランスですね。

ロッカーはノーズとテール共に強めに入っています。

コンケーブについてはシングルからダブルコンケーブになっています。特徴的なのはすごく浅いコンケーブになっています。ハイパフォーマンスボードってもっとコンケーブが深いイメージでしたが、このボードはコンケーブがうっすらと浅めですね。これも特徴かもしれないです。そういえば、ちょっと前にレビューしたダンプスターダイバー2もコンケーブが浅めでした。最近のトレンドなのかな。

重さですが5オンスの1層巻きということですが軽すぎず適度な重さがあります。

よくあるグラッシングはデッキ側が4オンスの2層巻でボトムが4オンスの1層巻きというパターンが多いと思います。ジュリエットはデッキとボトムがどちらも1層巻きなので均一的なしなりが得られる構造であるとともに、5オンスという事で強度もあります。吊るしの標準仕様として他にあまり見たことのない仕様です。

ちなみにブランクスはPUです。

ということでディメンションやシェイプデザインをご紹介しました。

EE JULIETTEに乗ってみた感想

まず結論から言うと40後半の一般サーファーでも乗れます。結構不安はありましたが、思ったより楽しめました。

まだ全然乗り込んでいないので、第一印象というかんじではありますが、4つのポイントで感想を話そうと思います。

テイクオフ性能

ロッカーが結構強めなのでテイクオフで苦戦するかと思いましたが、テイクオフは不思議と早いです。波の力をキャッチする能力が高い。パドル開始直後の走り出しが早いので、奥の方からでもある程度パワーのある波ならスーッとサーフボードが走り出してくれます。なので余裕を持って立ち上がることができます。

ここ最近、5’8″とか5’9″ぐらいの長さで30l超えるハイブリッド系ボードばかり乗っていましたが、それらのサーフボードと比べてもテイクオフのしやすさは負けていない感じがしました。

さすがダレンハンドレーのシェイプです。ロッカーとコンケーブのバランスがいいのでしょう。それとある程度長さを長くしたのが功を奏したのかと思います。

ただパワーが弱すぎたり張らずにすぐ消えるような波では、テイクオフするのが難しいです。ハイブリッド系のボードはそういう波でもなんとかテイクオフして波に引っ掛けて走らせることができますが、このボードだとそれが結構難しい。まあそもそもそういう波用としては作られていないのだと思います。

スピード性能

スピード性能についてですが、早いは早いですが、スピードに特徴があるボードではない感じはします。爆発的にドライブするような類のボードではなく、ここぞと言うときに自分の思う通りの加速をしてくれる感じですね。

なので、体が置いていかれるようなことがなくてちょうど良い加速感なのでこれはこれで好感触ではありました。なお、チョッピーなコンディションの時になかなかボードを走らせるのが難しい時がありますが、このボードはそういったコンディションでもスピードを維持しやすいと感じました。

コントロール性能

コントロール性についてですが、これがいちばんの特徴かもしれませんがとにかくルースで反応が早いです。まるでEPSの短いサーフボードのような反応の良さでした。いつもより長さがあるので直線的なサーフィンになりそうだとも思っていたのですが、回転性も良くて小回りが効くし、とにかく意のままに操れる感じがしました。とにかく反応が良く当てたいセクションにすぐさまボードが向かってくれます。それと、風が入って不規則な波のコンディションの時でも、対応しやすかったです。かといってホールド性がないかと言うとそんなこともなく大きめの惚れた波でもしっかりホールドしてスピードがついてもコントロールを失うと言うことはないです。コンケーブが浅めなので波への吸い付き感は少ないかと思いましたが不思議と安定してくれます。

アクション性能

アクション性能についてですが、コントロール性のところでも話しましたがルースで動かしやすいのもありトップでのターンもしやすいです。それと、トップに向かって行く際に一段シフトアップするような感覚があって、当てたいセクションに板を持っていきやすいです。踏み込んでボードがしなってから戻る時の反発のパワーがすごいんですよ。これはデッキとボトム両方とも5オンスの1層巻きというのが関係しているのかもしれないです。

それと、トップでは、軽い力で板を返せます。ちなみにこれは感覚的なものに近いですが、軽くターンしたつもりでもいつもよりスプレーが上がってる感じがしました。

まだこのサーフボードで数本しか波に乗っていないためこれから乗り込んでいくうちにまた印象が変わってくるかもしれませんが、

最初の乗り始めの感想としてはこんな感じです。

おすすめの波のコンディション

はら胸から頭オーバーぐらいがこのボードにはおすすめかと思います。できればある程度掘れた波が合うのではないでしょうか。

ただ、もも腰ぐらいの小波でしかも風がはいってチョッピーなコンディションでも乗れたので、割と波の対応幅は広い感じもします。

適応サーファーのレベル

できれば波の上下を使ってサーフィンできるぐらいになっていた方が楽しめると思います。

わたしもまだまだ思うようなライディングができず中級になんとか届いたかと言うレベルなのですが、思ったより楽しめました。

サーフィンのレベルアップを図りたい中級レベルのサーファーさんには特におすすめです。

ちなみに、現在40代以上で若い頃はパキパキのショートボードに乗っていたおじサーファーにもぜひ機会があったら乗ってみてもらいたいです。

最新のシェイプデザインのハイパフォーマンスボードは昔のものと比べるとだいぶ乗りやすいです。

おすすめのフィンのセッティング

H4フィンと、チャネルアイランズのフィンで試してみました。どちらかというとチャネルアイランズのフィンの方が合う感じがしました。

変化の激しいビーチブレイクで使う分にはリアクター系は良い選択だとは思います。

ただ、セオリー通りで行くと本来はロッカー強めのボードにはカーバー系やアクセルレイター系がマッチするはずです。

まだ試せていないので今度試してみようと思っています。

まとめ

最新デザインが詰め込まれたEE JULIETTEは40後半の一般サーファーの私でも楽しめるサーフボードでした。

優れたコントロール性とアクション性が魅力のサーフボードで、レールの切り替えのしやすさやターンの時の操作が軽快でハイブリッド系ボードでは味わえない楽しさを味合わせてくれます。

特に反応が良く波に応じた細やかな動きが可能な点は、このサーフボードの大きな特徴です。

中級者以上のサーファーさんにとっては、現代のシェイプデザインの進化を感じられる一枚といえるとおもいます。

ちなみに、40以上の昔パキパキのショートボードに乗っていたサーファーさんにも一度乗ってみてもらいたいと思います。

サーフィンが若返る可能性大です。

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